メロスはメンヘラがわからぬ

 以前ブログで何度か「女のメンヘラ」について書こうと試みたものの、どうしてもうまくいかなくて結局、諦めたテーマだった。

 

 考察系の文章を書くときは、いつも自分なりの結論を決めてから(場合によっては、いきなり最終センテンスを書いてしまってから)その結に至るようスムーズに途中経過を埋めていくという手法を取るのだが「女のメンヘラ」については、まず結を考えるうち、いつも「よくわからん」になってしまう。それは正直、今もそうなんだけど、今回は関連して別のことが書けそうだから書く。

 

 ちなみに一応、こういうエントリが当時の自分の中でのギリギリ書ける表現だった。 

menonsoup.hatenablog.com

 

 女の子のことは、よくわからん。4年ぐらいナンパ師の真似事をやってみたけど、しょせん真似事だったせいか「こういう女は抱ける」「こうしたら抱ける」という、いくつかセックスへのメソッドは知った気になったものの、それって「耳に息を吹きかけたらゾクッとする」みたいな条件反射を覚えたに近くて(なんちゅう喩えや)、心情の変化とかはイマイチだ。

 でもな工藤、多分それは女性の方も同じなんやろうし、仕方ないことだと思うしかないで……(なぜか関西弁)

 

 女の子の「わからん」は大小様々あるんだけど、その根っこは「気まぐれ」という要素が結構、大きいのではないかと思う。

 西野カナ「特に理由もないのに、急に不機嫌になるところがあります。許してね」と笑顔で歌って女子の共感を産みました、なんてニュースに男が「は!?」ってキレ気味に唸ったとしても、そういう感情の化け物みたいなところも許容して生きねばあかんわけやで、工藤…(わかった。関西弁でマイルドに通そうとしてるんだ)。


 ちなみに歴代彼女に関しては、僕は普段あまり感情の起伏を顔に出さないし、会いたいとかも言わないので「あまり人に興味ないでしよ?」みたいなことを毎度むちゃくちゃ言われる。本当に人に興味がなかったら、女遊びもしてないし、彼女も作ろうとしてないし、そもそもこんなブログをやってないはずだから、たぶん間違ってると思うんだが、ただ愛情みたいなもんのアウトプットが致命的にヘタなことだけは認める。だから結婚して子どもでも産んだら、ぜひ犬か猫でも飼うことで、能面な僕の代わりに愛情表現を学んで欲しいと願ってやみません。めざせ幸せ家族計画。

 

 ちなみに「女」という広すぎる主語を使うと、必ず「私は違いますけど!?」とか「全ての女がそうじゃないですよ!」とか、なぜか頼んでもない自称例外がドカドカ立候補してきますけど(このブログ読んでる女の人そんないないだろうけど)、この程度の文章でも簡単にイキッちゃうような女性が、もしいるのなら、その人は逆説的に「西野カナの歌う登場人物みたいな女」なのカナ? と察してしまうだろうな。


 僕は恋愛に関しては「男と女はわかりあえない」みたいな結論に同意してるんだけど、それでも両者の性別にもとづいた「生き方の違い」とか「性質としての違い」みたいなものを、お互い理解して、許容しあっていくべきだよなあって立場のつもりでいます。異文化交流みたいな立ち位置ですね。

  っていうことを考えていくと、特に熱心に女遊びしてた頃、よく遭遇していた若い女の子のそういう「気まぐれ」な一面を「わがまま」なのか「メンヘラ」なのかジャッジがしにくくなってくるんですよね。

 

 そもそもメンヘラという言葉が俗称で、ちゃんとした定義が存在しないので、一応自分なりに解釈したものとしては、おそらく「好きな相手(パートナー)に不快な感情を与えるとわかっていても、自分の気持ちの暴走を抑えきれず、相手に心理的負荷をかけてしまう行為」を今回「メンヘラ」としてとらえてるんだが、それでいうとメンヘラじゃない女性というのを、僕は恥ずかしいことにあんまり知らない。いや、ほとんど知らないかもしれない。

 この解釈で正しいなら極論、女は全員メンヘラ気質を持ち合わせてると思う。

 

 ざっくり「他者依存」という言葉で片づけてるひともいるけど、実際は「好きな人に頼りたい」という感情のオーバーロードなんかな、という解釈をしていて。

 

 上の昔のブログでも書いたことであるんだけど、好きな人に依存したいという気持ちは女の子のサガじゃないかな、とも思うから、それを全て悪だって責めるのは難しいよなぁって思うんですよ。かといって「ほどほどならいい」っつって適量も良くわからないし、そもそも恋愛そのものが「自分じゃよくわからないエネルギー」みたいな側面あるからなぁ。

 

 という判定が非常に難しいので、僕は普段あんまし「メンヘラ」という言葉を極力つかわないようにしてるんだけど、ナンパ師と話してたり、またはナンパ師同士の話を聞いてると、すぐ簡単に女性に「メンヘラ」という言葉を使うひともいる。


 自分は、上のような流れで悩んでたこともあるもんだから、この言葉のあまりに簡単な使われ方が、いっとき理解できなかったんだが、聞いてると彼ら(一部だろうけど)は「自分に理解できない女の言動」は全部「メンヘラ」として処理するんだな、ということがわかったので、とりあえず納得した。


 ナンパというのは大雑把に言って、街を歩いて「ねぇねぇ」って声をかけた女全員が対称なわけだから「本気で頭のおかしい女」とは普通の人よりエンカウントしやすい。

 そういう土台なので、モノホンの「メンタルヘルス」的案件もなくはないのだろうけど、ときどき自分に好意を示してくれた相手を、または相手への理解のしなさを「メンヘラ」の一言で片付ける無神経さも垣間見られ、それは(ちょっと自分にはないな~)って思う。


 ナンパ師が、やたら沢山の女を抱くわりに、肝心の本命彼女と長く続かない人が多いのも、きっとメンヘラに限らず、そういう女の子の我慢の足りなさや、相手の欠点への理解が足りない点も、全部じゃないけど一部ありそうだよな、と横目でちょっと感じてるところではある。


 という、まとまりのつかないことを僕のチャラ男時代から仲の良い友達(既婚者)にタラタラと酒を飲みながら語ったところ「でも『釣り』の上手いやつって、魚のこと雑に扱うやつじゃない?」って言われた。


 残念ながら、本当にそうなんだよね。